きれいごとセット郵便局で買う
北村幸子 アンソロジストvol6(『田畑書店』)
連作「雫する楽器」の中の一句。郵便局の一角で、確かにそうゆうものを見たことがある気がする。確か果物やデザートが箱に詰められていて、その場で直ぐに購入して配送まで頼めるような、困った時にここから選べば大丈夫な気の利いたギフトボックスが並んでいたような。
買ったことはないけれど、郵便局という場所の安心感と清潔感もあるし、働いている人達の仕事にも迷いが無さそうだし、そこで選ばれて置かれている「○○セット」のようなギフトなら、スムーズに心を整えてくれるような効能がありそうな気がする。
沢山のよりどりみどりの商品から、時間をかけて選ぶよりもずっといい。
作者はこれを見た瞬間に「あぁ、きれいごとセットだな」と思ったのかもしれない。心のなかで気にかけている誰かに贈ることにしたのか。
「きれいごと」で三拍子。「セット」で一息に吸う「郵便局で買う」でトントンと迷いがなくなる
好きな一句は何回もエンドレスで口ずさみたくなるのだが、この句にもわたしにはそうゆう浄化作用があるみたいでしばらく口ずさんでいる。
同じ連作の中にも好きな句がいくつもあったので紹介します。
自分よりつめたいものを飼う透明
どう抱けばいいのか雫する楽器
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地底湖のあかるさ あぶく語で「あばよ」
再配達します生きてて下さいね