未来はきっと火がついたプリクラ
暮田真名『ふりょの星』
この句には、本来そこにいるはずのない子供が住んでいる気がする。校歌や学級目標に登場しそうな単語と、子供ならではの残酷さが共存しているような印象を受けるからだ。
「未来はきっと」という慣用句の後に、校歌なら明るい光景を繋げるだろう。一方この句が持ってきたのは「火がついたプリクラ」である。写真が燃やされているシーンを不穏と感じるように、火がついたプリクラからも穏便ではない気配がぷんぷんするが、プリクラ自体が火のないところから発火したような気もする。出所不明の発火プリクラが未来ですよと占いのように差し出されるとき、なぜかそこに生まれている納得感がいちばん恐ろしくないだろうか。
この句の音数は、575と77のどちらにもぴったり嵌まらない。というか、途中までは77の顔をしているが、「きっと火がつい/たプリクラ」で7音・5音になるため、しれっと575の顔をして座っているようにも見える。このしれっと感もまた、悪びれない子供ならではの習性に思えてくるのである。